kdenologue

たまに何か作ります。

今風なスピーカーシステムを用意してみた

色々あってスピーカーほしいなと思ったので、用意してみることにした。オーディオ的に凝ったものというよりは、面白そう~と感じたものの寄せ集めで。

スピーカー

本体

まずスピーカーユニット、これが音質を決定づけると言っても過言ではない・・・かもしれないが、ここで面白ポイント。

store.shopping.yahoo.co.jp

スマートスピーカーの中身ですってよ。最近のデジタルなスピーカーは補正しているとはいえサイズ比で結構な音が出るよな~これもそういうポテンシャルを秘めているんだろうな~と思い決定。 フルレンジユニットにツイーター、加えてパッシブラジエーター2個という豪華なアッセンブリ。ステレオで3000円ならいいもんでしょう。

外装

さて入手したはいいものの、あくまでアッセンブリなのでなんというか無骨にも程がある状態である。外装を自作している人はちらほら見られる。

ここまできれいに作るのは自分ではちょっと無理だったが・・・せっかくなので自分の3Dプリンタを稼働。印刷エリアが12x12x12cmと小さいので、直接筐体を出力するのは無理そうであった。結局、間を取って天面と底面だけをプリントすることにした。使ったフィラメントの情報も載せようと思ったが、すでに購入できなさそうなのでなし。

天面には陸軍ターミナルが生えている。ちょっとコンデンサっぽい。300V 4000uFとかのやつ。

アンプ

本体

さて直接スピーカーにオーディオ信号をぶち込んでも鳴らないことはないが、ツイーターがあるのでまずネットワークを組んであげないといけない。 ここでもともとの用途を思い出すと、スマートスピーカーなのだから、内部でがっつりDSPで補正かけて使われているであろう。 というわけで、アナログでネットワークを組むのではなくデジタルでネットワークを組んで、ピュアオーディオの半濁音もないくらいにDSPで音をいじってあげげることにする。面白ポイント2。

特に小難しい事考えずに入手とカスタマイズができるDSP、で調べてみるとAnalogDevicesのSigmaDSPが見つかった。

www.analog.com

GUIで処理を書くことができる上に無料。野良工作erに優しい。そういうこともあってか、結構DIYオーディオの中では有名のようだ。自作エフェクターとか、カーオーディオとか。

http://www.openadsp.com/ ←中国語だが色々情報がまとまっている。

次にチップか出来合いの基板かだが・・・今回はまあそこまでこだわるつもりもないので、いい感じの基板を購入することにした。求める仕様としては、片側2chのステレオなので4ch出力が可能なアンプボード、ということになる。ICの型番で言えば、ADU1701か、それの車載版チップ。該当部品が乗ってそうなボードを探してみた。

https://ae01.alicdn.com/kf/Hb4da3eeaf0244f92ac9634621a89e2bcr/Bluetooth-40w-100w-2-4ch-ssm3302-ssm3582.png_.webp Bluetoothアンプ40w/100w (2/4ch) ssm3302 ssm3582|回路| - AliExpress

https://ae01.alicdn.com/kf/H849d0a171b4c43779b85891b7ecc31745/Jab4-4x30-d-adau1701-dsp-Bluetooth-5-0.jpg_Q90.jpg_.webp 素晴らしい Jab4 4x30ワットクラスdオーディオアンプボード (adau1701 dsp & Bluetooth 5.0付き),オーディオ4.0/2.1/2.0システム用|アンプ| - AliExpress

ざっとこの2個が良さそうだった。赤いほうは、SSM3582というDAC+D級アンプ内蔵で某A社のスマートスピーカーにも使われているそうだ。黒いほうは、DSPからはアナログで出して再度D級アンプで駆動させるそうだ。オーディオの性能的には前者のほうが良さそうであるが、黒いほうがパッと見かっこよくて惹かれるのと、オプションで買えるパーツが豊富なので黒い方にした。あと、なんというか赤い方はとりあえず載せました感が強く感じられて、あんまり使い勝手とかにこだわってなさそうな印象を受けた。

書き込み機

さてもうひとつ用意しなければならないものがあって、DSPチップへの書き込み機である。「USBi」と呼ばれているものらしい。本物を買うと1万円程度、クローンだと2-3000円程度、どこぞのボードにそれ用のFWを書き込むと2000円以下でできるとのこと。今回は上記黒い方のボード(WONDOM社のJAB4と言う)と一緒に買える書き込み機で済ませてしまった。ICP5、3200円。WONDOM製の制御用PCアプリからは認識されないらしい(WIPとのこと)が、まあSigmaStudioから書き込む分には問題ない。

オプション

JAB4はコネクタがたくさんついていて親切といえば親切なのだが、それちゃんと使おうとすると結構手間である。ハーネスは数本自作すると地味に金がかかるので、買えるなら買っちゃったほうがいいのでは、などと思ってしまう。ケーブルセットが売っているので、それで済ませてしまおう。

ちなみに付属のボタンはモーメンタリタイプなので待機用電源スイッチには使えません。残念。

Functional Cables Package For Jab3+ / Jab4 / Jab5 - Accessories - AliExpress

3.5mmの入力とか、4chポテンショメーターとか、ステータス用LEDとか、それぞれコネクタ取り付け済みの状態で袋詰されている。少々長いのが困りどころかもしれない(が短いともっと困るのでしょうがない)。

筐体・外装

これもせっかくなので3Dプリンタで自作。12x12x12とはいうものの、実際は10x10x10くらいに収めないと出力時にコケることが多々あったので結構辛かった。基板をここに収めつつ、長いケーブルを押し込めつつ、可変抵抗も4ch分抑えつつ・・・・

amzn.to

使ったフィラメントは「安くて沢山」なこれ。Polymakerなので少しは信用できるかと。紙スプールなのは廃棄がし易いし、スリットに残り何gって書いてあったり、素材のデータシートを公開していたり、何かと一味違うメーカ。先のような奇っ怪なオブジェを見せておいてあれだけども。

印刷設定は細かいことは忘れてしまったが、ノズル210℃のPF50℃、ファンで冷やしつつ、かつ若干送り出し量を100%から小さくして印刷した気がする。風と送り出しの調整は、若干ダレやすい印象から。積層ピッチを0.3にすると顕著になるので、分厚く素早くみたいなのには向かないっぽい。あと反るかどうかで言えば反る。

ところで陸軍ターミナルって高くない?今回一応スピーカーもアンプ側も片側4ch配線出せるようにしたけど、場所食うわ端子も結構高いわで少し後悔。

特におもしろポイントはない・・・強いて言えば高さを抑えたくて陸軍ターミナルを斜めに配置しているのと、何度か開け締めするだろうと思って余っていたインサートナットを蓋の固定に使っているあたり。

SigamDSP

割愛。適当にサンプルを改造してイコライザー+2Wayクロスオーバーの処理を作った。面白いのが、一度プログラムをボードに書き込むとイコライザーはエディタ上でスライダーを動かすとリアルタイムで回路側の処理を操作できる点。

おわりに

今までスピーカーを上下逆にしてモニターの裏に置いていたので、ツイーターが完全に隠れる形になっていた。今回台座をつけてツイーターが下に来るようになったので、前よりも高音がはっきり聞こえてgood。DSPのおかげでどのソース(PCからのDP入力やゲーム機からのHDMIでもモニターが音を出す)でもまあいい感じかなと思えるようになった。本当は測定用マイクを使ってスピーカーと聴く位置の間のインパルス応答を取得するとこれもDSPのほうで補正に回せるらしい、が、マイクが高価なのと今一つ手順がはっきりしないので断念。誰か情報公開してください。

資料リンク

https://store.sure-electronics.com/images/documents/The%20basic%20SigmaStudio%20programming%20guide%20for%20ADAU1701%20DSP%20Products.pdf SigmaStudioの使い方

https://store.sure-electronics.com/images/documents/Datasheet%20of%20JAB4%204%20x%2030W%20Class%20D%20Amplifier%20Board%20with%20ADAU1701%20DSP%20&%20BT.pdf JAB4のパンフレット デフォルトの出力モードのLRが書いてなかった気がする

https://store.sure-electronics.com/images/documents/Connection%20Guide%20of%20WONDOM%20JAB4%204CH%20Amplifier%20Board%20with%20BT%20&%20ADAU1701.pdf JAB4の接続説明図

WONDOM | STORE

ja.aliexpress.com

JAB4の商品ページ

WONDOM | STORE ICP5の商品ページ

https://store.sure-electronics.com/images/documents/WONDOM%20ICP5%20User%20Guide%20Programmer%20for%20Programming,%20APP%20&%20PC%20UI%20Control_V1.02.pdf ICP5のUserGuide

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6月にやった下書きを思い出したかのように9月に投稿。